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坐骨神経痛の治療

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坐骨神経痛の治療は、急性期治療と慢性期治療とによって、つまり、時期によって治療方法は異なります。 また、坐骨神経痛の原因によっても違います。通常の筋骨格系の異常に対しては、各種療法が存在しますので、ご自身にあった治療法を選ぶことになります。


したがって、初期医療検査は、大変重要であり、自覚症状が出てきたら、必ず医療検査(病院)することが大切ですし、重大な疾患を見落とさないで、治療を受けることが、最大限可能となります。

病院治療.JPG

■急性期・・・通常48時間くらいまでで、炎症の存在があることです。治療の目的は、休養、アイシング、圧迫、持ち上げる、です。


■慢性期・・・48時間以降で、熱、赤み、腫れ、痛み等が治まってきつつある段階です。




【一般病院治療】

■まずは、整形学検査、問診などによって診断していきます。この時にレントゲンやMRIなどの画像診断が有効です。

画像診断.jpg

■急性の坐骨神経痛の場合、まずは安静です。慢性の退化性関節炎や脊柱間狭窄などの坐骨神経痛の場合は、炎症が無い限り、アイシングや安静は必要ではないようです。同じ姿勢(座った姿勢や中腰の姿勢など)でいることを気をつけたり、筋力強化運動やエクササイズをすることも、重要な坐骨神経痛の治療の一つです。また、メディカルチェックにおいて、腫瘍・内臓疾患・糖尿病・閉塞性動脈硬化症・感染症などは、速やかに除外されなければなりません。

■薬物治療として、消炎剤や痛み止めが主に用いられるようです。薬物治療は、胃腸障害や肝・腎障害などの副作用が出てくる事があります。医師の話をよく聞いて、安全に使用しましょう。

■慢性期の坐骨神経痛には、ホットパックなどの温熱療法や、超音波・低周波・高周波・干渉波などの電療も用いられます。血行促進が目的です。(急性期の坐骨神経痛はアイシング、休養、圧迫、挙上が基本です。)

■神経根異常の坐骨神経痛の場合、牽引も用いられています。

■神経根ブロック注射と呼ばれる方法で、腰の神経が原因で起こる坐骨神経痛に効果が望めるようです。

■ヘルペスなどの感染が原因で出る坐骨神経痛に対しては、水泡が出てきた時点で診断とし、帯状疱疹が出てくれば、通常は薬物療法になります。

■ヘルニアや腫瘍が原因の坐骨神経痛は、手術が行われることもあります。

■梨状筋症候群の中で、坐骨神経が梨状筋の中を走行するものに対しては、筋肉切除の手術が行われることもあります。下の絵は、坐骨神経が梨状筋下を通る梨状筋症候群です。

梨状筋症候群の治療.jpg

全ては、医師と相談の上、原因に順ずる治療方法を決定することが重要です。




【民間療法とその他の療法】

○針治療と坐骨神経痛
 坐骨神経痛に対する針治療は効果が高いようです。針をツボにさして治る力を引きだします。坐骨神経痛だけでなく、多くの疾患に効果があるようです。国家資格です。

○マッサージと坐骨神経痛
 坐骨神経痛に対してのマッサージ治療は、坐骨神経痛を出している原因にもよります。梨状筋の筋肉の異常によって出てくる坐骨神経痛の場合は、原因を取り除く事が可能ですので、効果が高いようです。しかし、坐骨神経痛の原因が、ヘルニアであるとか、血腫、神経炎、などの場合は、治療の対象とはならないようです。国家資格です。

○カイロプラクティックと坐骨神経痛
 カイロプラクティックは坐骨神経痛の治療を非常に得意としています。坐骨神経痛を診断する検査を持ち合わせ、骨と筋肉と神経にアプローチしていくようです。坐骨神経痛に対して最小限の力で最大限の自然治癒力を呼び起こす治療法です。腫瘍などの原因による坐骨神経痛に対しては、施術は禁忌ですが、その他においては、非常に治癒成績はよいようです。施術の方法が様々ですので、自分にあった先生を探す事が大事です。

○整体と坐骨神経痛
 坐骨神経痛の治療を非常に得意としている療法です。施術の方法が様々であるため、院によく相談してから治療をした方が良いようです。この場合も、坐骨神経痛の原因を調べる事が何より大切です。民間資格です。

○ヨガと坐骨神経痛
 坐骨神経痛の治癒にヨガは非常に有効です。しかし、これも坐骨神経痛の原因によっては悪化します。急性期の坐骨神経痛に対しては安静が基本ですので、ヨガは向いていません。また、骨盤内の腫瘍や急性の椎間板ヘルニアは、ヨガで原因を取り除く事は出来ません。まずは、メディカル検査を済ませた上で、医師に相談する事が望ましいでしょう。

○運動療法と坐骨神経痛
 急性に起こった坐骨神経痛の場合、運動療法はいけません。坐骨神経痛になった原因を確かめる事が先決です。急性期の治療は、基本は安静です。炎症がなく、慢性期に入っているときは、運動療法は比較的有効です。しかし、運動療法は筋肉に対してのアプローチになりますので、其の他の疾患が存在した場合には、効果は望めないようです。逆に悪化する場合もありますので、痛みが強くなる場合はすぐに運動を中止して、専門家に相談したほうがよいです。

○電気療法と坐骨神経痛
 電気療法も目的があります。大体は筋肉に対して施術されるものが多く、低周波、高周波、干渉波、超音波などです。低周波や高周波または干渉波は、周波数によって、筋肉のリラックス、筋肉の強化、血行促進、筋収縮などの使い分けが出来ます。また超音波は、急性期の疾患の鎮痛効果、また、慢性期にはカルシウム沈着を防いだり、瘢痕組織が形成されるのを防いだりする効果があるようです。坐骨神経痛に対しては、梨状筋の疾患には、電気療法が非常に効果が期待できるといわれていますが、実際はよくわかりません。

○ストレッチ体操と坐骨神経痛
 坐骨神経痛の治療にストレッチ体操は有効ですが、やはり、まず急性期と慢性期に分けなければなりません。急性期の場合は、安静が基本ですから、ストレッチは軽いものにしなければなりません。痛みが強くなったり、症状が悪化するようであれば、すぐにストレッチは中止しましょう。また、慢性期のストレッチは、非常に有効といわれています。しかし、この時もあまり強いストレッチは、体操の意味がなくなり、悪化していきます。また、背骨に変形が出てきて生じた脊柱間狭窄や退化性の関節炎などには、ストレッチは軽い目がよいようです。靭帯がゆるんでいる事が多く、ストレッチで、なおさら靭帯が緩んでしまします。一時的に楽になるようですが、治る事とは別の問題です。ストレッチ体操は、最近では身体に害があるのではないかといわれ始めています。真偽の程はわかりませんが、ストレッチで症状が悪化するケースもある為、専門家によく相談した方がよいでしょう。

○食事療法と坐骨神経痛
 坐骨神経痛に対しての食事療法は、基本的には通常の健康食と変わりません。坐骨神経自体の回復にはビタミンB群 が有効とされています。病院では大体ビタミンBが処方されると思います。でも、これで治ったという人の話は効いたことが無いです。

○温泉と坐骨神経痛
 坐骨神経痛の治療に温泉は非常に有効な手段の一つだと思います。ただ、炎症があるような、急性期の坐骨神経痛に対しては暖めて血行を促進するような事をしてはマイナスになり、悪化する事もありますので、注意が必要です。慢性化した坐骨神経痛に対しては、温泉は血行を促進して、鎮痛効果も望めます。


様々な治療法があります。大切なことは、現状把握です。その上で自分自身の治癒力を発揮させる生活が出来るか出来ないかに痛みから解放されるカギか眠っているのです。

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